私が日本文の美文体を美文体になせる
文法的根拠を求め続けてたどり着いたのが、
明治40年に発行された
「新文章講話」
という日本語文章論の集大成本です。
当時の旧帝大(現東京大学)の
教養「修辞学」の授業のテキストとされたものです。
この本には、
できたてホヤホヤの
近代日本の日本語を使った文章の
あり方、書き方、テクニックまで、
すべてを網羅した600ページを越える
バイブル的教本です。
夏目漱石も、谷崎潤一郎も、川端康成も・・・
明治、大正期の文豪たちは、
この本を一度は精読したはずです。
後に、谷崎潤一郎が、
【文章読本】という
文章の書き方を説いたマニュアル本を出していますが、
その基になった本ということになります。
※原本は日本国中に、5、6冊残っていると
聞いています。非常に貴重な国語学的資料です。
この本の第2章に、
50のレトリックの活用法や効果などが
詳しく紹介されています。
ちなみに最初にあげられている
レトリックは、【直喩法】です。
今後、この50のレトリックについて
現代風に解説をアレンジを加えながら
魂を込めてお伝えしていきます。